
録音した歌に「サー…」っていうホワイトノイズがずっと入ってて、せっかくのテイクが台無しなんです。エアコンの音や唇のリップノイズも気になるし、これってミックスでなんとかできるんですか?

その悩み、ノイズ除去プラグインで一発解決できますよ。2026年現在はAI搭載モデルが主流になっていて、僕も自分のラップ録音で毎回お世話になっています。今日は無料・有料あわせて7本、用途別の最適解まで実体験ベースで紹介しますね。
「ホワイトノイズが消えない」「リップノイズが目立つ」「エアコンの低い唸りが録音に乗ってしまった」——DTMで宅録をしていると、誰もが一度はぶつかる壁です。最近はAIノイズ除去プラグインの精度が劇的に上がり、5年前なら諦めるしかなかった素材もボタン一発で実用レベルに復元できるようになりました。
本記事では、業界標準のiZotope RX 11からリアルタイム処理特化のWaves Clarity Vx Pro、コスパ抜群のAcon Digital DeNoise 2、無料で使えるBertom Denoiser Classicまで、2026年時点で本当におすすめできるノイズ除去プラグイン7本を、用途・予算・操作性の観点で徹底比較します。
- ノイズ除去プラグインとは?録音の悩みを根こそぎ解決する救世主
- ノイズ除去プラグインの選び方|失敗しない3つのポイント
- ノイズ除去プラグインおすすめ7選 比較表
- 【1位】iZotope RX 11 Standard|業界標準の万能ツール
- 【2位】Waves Clarity Vx Pro|AIボーカル特化リアルタイム
- 【3位】Accentize dxRevive Pro|AI修復系の新星
- 【4位】Acon Digital DeNoise 2|コスパ最強の万能スペクトル減算
- 【5位】Klevgrand Brusfri|直感操作で一発適用
- 【6位】CrumplePop AudioDenoise AI|動画音声に最適なAI即効型
- 【7位】Bertom Denoiser Pro(無料Classic版あり)|驚異の軽量・無料からスタート可能
- 無料で使えるノイズ除去プラグイン3選
- ノイズ除去でやってはいけない3つの落とし穴
- よくある質問(FAQ)
- まとめ|用途で選ぶノイズ除去プラグインの最適解
ノイズ除去プラグインとは?録音の悩みを根こそぎ解決する救世主
ノイズ除去プラグイン(ノイズリダクション)は、録音された音声に紛れ込んだ不要なノイズだけを取り除き、目的の音(ボーカル・楽器・セリフなど)を残す専用エフェクトです。EQやゲートで力技で削ると音まで痩せてしまいますが、専用プラグインはノイズと音声を周波数・時間軸の両方で解析するため、本来の音色を保ったままノイズだけを抜けるのが最大の強みです。
対応できるノイズの主な種類
| ノイズの種類 | 具体例 | 主な対処法 |
|---|---|---|
| ホワイトノイズ/ヒスノイズ | マイクプリの「サー」音、テープヒス | スペクトル減算系(RX、DeNoise 2) |
| ハムノイズ | 50/60Hzのブーン音、グランドループ | De-hum機能(RX Voice De-noise、DeNoise 2) |
| 環境ノイズ | エアコン、PCファン、室外の交通音 | AI系(Clarity Vx、dxRevive) |
| リップノイズ | 口の粘膜が出す「クチャ」音 | Mouth De-click(RX Mouth De-click) |
| クリップノイズ | レベルオーバーで音が割れた箇所 | De-clip(RX De-clip) |
| クリック/ポップ | レコードのプチプチ、ペーパーノイズ | De-click系 |
ノイズ除去プラグインの選び方|失敗しない3つのポイント
① AIベースか、従来型スペクトル減算か
2024年以降の主流はAI/ニューラルネットベース。Waves Clarity Vx、iZotope RX 11のVoice De-noise、Accentize dxReviveなどは、人の声をAIが「学習」して残し、それ以外を削除する仕組みです。従来型のスペクトル減算(RX Spectral De-noise、Acon DeNoise 2など)は無音部分を「ノイズプロファイル」として学習させてから減算する方式で、声以外の楽器にも使えるのが強み。声中心ならAI、楽器も含めて万能に使うなら従来型と覚えておけば失敗しません。
② リアルタイム処理 / オフライン処理
配信・ライブ用途ならリアルタイム処理対応が必須。Clarity Vx、CrumplePop AudioDenoise AI、Klevgrand Brusfri、Bertom Denoiserなどはトラックに挿してそのまま再生できます。一方、iZotope RX 11のスタンドアロン版(RX Audio Editor)は波形を見ながら範囲指定で処理する「オフライン編集」が中心。ピンポイント修復はオフライン、ミックス全体に使うならリアルタイム、という使い分けがおすすめです。
③ 価格と用途の費用対効果
iZotope RX 11 Standardは定価6万円超え(セール時は2〜3万円台)と高額ですが、これ1本でほぼ全ノイズに対応できる「最終兵器」。一方、ボーカル中心ならClarity Vx Pro(4万円前後)やWaves Clarity Vx(1〜2万円台)で十分、初心者の最初の1本ならAcon Digital DeNoise 2(実勢1万円前後)かKlevgrand Brusfri(1.5万円前後)が現実的です。
ちなみに、Plugin Boutiqueでは年に数回、これら主要プラグインが30〜70%オフになるセールが開催されます。詳しい買い方はPlugin Boutiqueの買い方ガイドを、年間のセール時期はDTMプラグインセール2026年カレンダーを参考にしてください。
ノイズ除去プラグインおすすめ7選 比較表
| 順位 | 製品名 | 方式 | 得意分野 | 実勢価格 | リアルタイム |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | iZotope RX 11 Standard | AI+スペクトル | 万能(最強) | 3〜6万円 | △(一部対応) |
| 2 | Waves Clarity Vx Pro | AI(声特化) | ボーカル・配信 | 3〜5万円 | ◎ |
| 3 | Accentize dxRevive Pro | AI(声修復) | 音声収録・ナレーション | 3〜5万円 | ◯ |
| 4 | Acon Digital DeNoise 2 | スペクトル減算 | 楽器・万能 | 9,800円前後 | ◎ |
| 5 | Klevgrand Brusfri | 独自学習型 | シンプル操作 | 1.5万円前後 | ◎ |
| 6 | CrumplePop AudioDenoise AI | AI | 動画音声・即効性 | 1万円前後 | ◎ |
| 7 | Bertom Denoiser Pro/Classic | 軽量スペクトル | 低CPU・無料版あり | 無料/約7,000円 | ◎ |
【1位】iZotope RX 11 Standard|業界標準の万能ツール
映画・放送業界で「これがないと仕事にならない」と言われる業界標準ツール。Spectral De-noise、Voice De-noise、De-hum、De-click、Mouth De-click、De-clip、Dialogue Isolate、Music Rebalanceなど、考えられるあらゆるノイズ修復モジュールがオールインワンで搭載されています。
RX 11ではAIによるDialogue Isolateが大幅に強化され、屋外録音から声だけを残してBGMや風切り音を分離するレベルに到達。スタンドアロンエディタは波形をピンポイント選択して範囲修復ができるので、ボーカルテイクのリップノイズだけ消したい、息継ぎだけ抑えたい、といった精密作業も自在です。Standard以上ならVoice De-noiseもバンドルされ、配信・実況用途のリアルタイム処理にも対応します。
こんな人におすすめ:プロを目指す/ボーカル以外の素材も扱う/長く使える1本を探している。
【2位】Waves Clarity Vx Pro|AIボーカル特化リアルタイム
Waves Neural Networks搭載のAI型ノイズ除去プラグイン。大きなノブを1つ回すだけで、声以外の音(環境音、エアコン、リバーブ、雑音)が消えていく感覚はちょっと衝撃的です。Clarity Vx Proでは「Vx」「Voice」「Surroundings」など複数のフォーカスモードがあり、6バンドのマルチバンド除去で「中域だけ自然に残す」「高域のヒスだけカット」といった繊細なコントロールが可能。
CPU負荷が驚くほど軽く、ライブ配信・Zoom会議・YouTube収録の生環境でリアルタイム処理できるのが最大の強み。RXがオフライン重視なのに対し、Clarity Vx Proは「常時挿しっぱなしで戦える」のがプロ現場でも評価されている理由です。ボーカルプラグインおすすめ12選でも紹介しているとおり、ボーカルチェーンの先頭に置く新定番として浸透しています。
こんな人におすすめ:ボーカル中心/配信・実況をする/DAWに常時挿しておきたい。
【3位】Accentize dxRevive Pro|AI修復系の新星
ドイツのAccentize社が開発したAI音声修復プラグイン。ノイズ除去だけでなく、こもった声・電話越しの声・MP3で劣化した声まで「録り直したかのように」復元できる、AI時代を象徴する1本です。学習済みのニューラルネットワークが「クリーンな音声」を再合成するため、従来型では限界だった「リバーブだらけの収録」「Zoom会議録音」「スマホ録音」もスタジオレベルに引き上げてくれます。
VST3/AU/AAXに対応し、リアルタイムで動作します。ナレーションや配信アーカイブの後処理、ポッドキャスト編集など、声中心のコンテンツを扱う人には費用対効果が極めて高いツール。
こんな人におすすめ:ナレーション・ポッドキャスト・声優の宅録/古い音源を蘇らせたい。
【4位】Acon Digital DeNoise 2|コスパ最強の万能スペクトル減算
1万円以下とは思えないほど高品位なスペクトル減算系プラグイン。「Adaptive」モードを使えばノイズプロファイルを自動学習してくれるので、初心者でも数クリックで実用レベルの除去が可能。ノイズの「アタック」と「リリース」を独立調整できるため、自然な減衰で音楽素材にも違和感なく馴染みます。
同社のRestoration Suite 2にはDeNoise/DeHum/DeClick/DeBuzzが揃っており、バンドルで買えばRX EleもしくはStandardの代替として十分機能します。「最初の1本」「予算1万円以下で本格派が欲しい」人にはこのDeNoise 2が現状のベストアンサー。
こんな人におすすめ:コスパ重視/楽器も含む素材を扱う/RXは高すぎると感じる人。
【5位】Klevgrand Brusfri|直感操作で一発適用
スウェーデン発のKlevgrandが開発した、独自アルゴリズムによるノイズリダクション。Learnボタンを押してノイズ部分を1〜2秒キャプチャし、Reductionノブを回すだけ。スペクトル表示が一切なく、操作要素が極限までシンプル化されているため、「DAWの操作で疲れたくない」「直感で済ませたい」人にぴったり。
音質は他の高価格帯プラグインに引けを取らず、特にホワイトノイズ・空調系・ヒスに強い印象。VST3/AU/AAXに加え、iOS版(AUv3)もリリースされており、iPad DTMでも活躍します。
こんな人におすすめ:操作で迷いたくない/iPad DTM環境/2台目以降のサブツール。
【6位】CrumplePop AudioDenoise AI|動画音声に最適なAI即効型
動画クリエイター御用達のCrumplePopが提供するAIノイズ除去プラグイン。AmountノブとMix(Dry/Wet)の2つだけで完結し、屋外で撮ったYouTube用ボーカルや、ロケ収録のセリフにそのまま挿せばOK。AIモデルが声・楽器・環境音を瞬時に判別し、声を残してそれ以外を抑える挙動が驚くほど自然です。
Final Cut Pro/Premiere Pro/DaVinci Resolveのプラグインとしても動作するため、DTM以外の動画編集にも流用可能。「機材的なノイズ除去より、まずはコンテンツを完成させたい」というクリエイターに刺さる設計思想です。
こんな人におすすめ:YouTube/ポッドキャスト/動画とDTMを横断する人。
【7位】Bertom Denoiser Pro(無料Classic版あり)|驚異の軽量・無料からスタート可能
Bertom Audioが開発する超軽量ノイズリダクション。無料版「Denoiser Classic」だけでも他社の有料製品に肉薄する性能で、CPU負荷の軽さは群を抜いています。Pro版になるとマルチバンド処理、トランジェント保護、ローカット/ハイカット、ステレオリンクなどが追加され、本格的な仕事にも耐える仕様に。
「まずは無料のClassic版で試してから、必要に応じてPro版に進む」という導線が組まれているため、リスクゼロで導入可能。初心者のファーストノイズリダクションとして真っ先に試すべき1本です。
こんな人におすすめ:とにかく無料から試したい/ノートPCでDTMをする/CPU負荷を抑えたい。
無料で使えるノイズ除去プラグイン3選
「まずは無料で試したい」という方向けに、本当に使える無料プラグインを3つ厳選しました。
Bertom Denoiser Classic(VST3/AU)
前述のBertom Audioが完全無料配布する定番。インストール後すぐにDAWで使え、軽量・高音質・操作シンプルの三拍子が揃った決定版です。会員登録すら不要で公式サイトからダウンロードできます。
REAPER ReaFir(REAPER付属)
DAW「REAPER」のフリー版に同梱されるFFTベースのスペクトル処理プラグイン。「Subtract」モードでノイズプロファイルを学習させてから減算する古典的だが強力な手法で、REAPER本体は60日試用後も継続使用が暗黙的に許容されているため、実質無料で使えます。他DAWユーザーがReaPlugs VST FX Suite経由で使うことも可能。
GOYO Voice Separator(AI系・現状無料)
UTOKYO発のスタートアップが開発するAI音声分離アプリ。声と環境音をAIで分離し、ファイルベースで処理します。プラグインではなくスタンドアロンですが、無料でAIノイズ分離が試せる希少な存在として配信者・収録現場から人気を集めています。
ノイズ除去でやってはいけない3つの落とし穴
① かけすぎて音まで痩せる
ノイズ除去は「やりすぎ厳禁」が鉄則。Reductionを-20dB以上深くかけると、目的の声や楽器の高域・倍音まで削れて「水中サウンド」になります。-6〜-12dB程度を目安に、Dry/Wetを使って原音とブレンドするのが安全。
② 録音段階の対策を怠る
そもそも録音ノイズを減らすことが本質。ポップガード、防音マット、エアコンOFFなど「録音前の対策」を徹底し、プラグインは最後の保険として使うのが王道です。録音環境については宅録初心者の機材選びガイドとDTM用マイクおすすめ8選をあわせて読むと環境改善のヒントが得られます。
③ 順番を間違える
ノイズ除去はEQ・コンプより先に挿すのが基本。コンプで持ち上げた後にノイズ除去すると、コンプが増幅したノイズも処理対象になり不自然なポンピングが発生します。ボーカルミックスのやり方完全ガイドでも紹介していますが、シグナルチェーンの最初に置くのが正解です。
よくある質問(FAQ)
Q. iZotope RXとWaves Clarity Vx、どちらを選ぶべき?
A. ボーカル・配信中心ならClarity Vx Pro、楽器や効果音も扱うならRX 11が正解。両方買えるなら役割分担で併用しても無駄になりません。
Q. 無料だけで完結できますか?
A. ホビー用途なら十分可能。Bertom Denoiser Classic+ReaFirの組み合わせで、軽度のノイズ除去はカバーできます。仕事レベルで使うなら有料プラグインを1本持つことを強く推奨します。
Q. リップノイズ専門に消したいです
A. iZotope RX 11のMouth De-clickがほぼ唯一の最適解。スタンドアロンエディタで波形を見ながらピンポイント処理できるため、他社製品より圧倒的に精度が高いです。
Q. プラグインのセールはいつ来る?
A. iZotope・Waves・Plugin Boutique各社のセールは年に複数回開催されます。DTMプラグインセール2026年カレンダーに月別の傾向をまとめているので、購入タイミングの参考にしてください。
まとめ|用途で選ぶノイズ除去プラグインの最適解
2026年のノイズ除去プラグイン選びは、「AI型」と「スペクトル減算型」の使い分けが鍵です。最後に用途別の最適解を整理します。
- 万能・プロ志向 → iZotope RX 11 Standard
- ボーカル・配信特化 → Waves Clarity Vx Pro
- 音声修復・ナレーション → Accentize dxRevive Pro
- コスパ重視・楽器も → Acon Digital DeNoise 2
- シンプル操作・iPad対応 → Klevgrand Brusfri
- 動画クリエイター → CrumplePop AudioDenoise AI
- 無料スタート → Bertom Denoiser Classic
まずはBertom Denoiser Classicの無料版で「ノイズ除去プラグインがある世界」を体感してから、自分の用途に合った有料版へステップアップするのが、無駄のない投資ルートです。Plugin Boutiqueでは年に複数回大型セールがあるので、慌てて定価で買わず、Plugin Boutiqueの買い方ガイドを参考にお得なタイミングを狙いましょう。

ノイズ除去プラグインは「あれば人生変わる」レベルのツールです。僕も4年間ラップを録ってきて、テイクのリテイクが減って制作スピードが体感3倍になりました。まずは無料のBertom Denoiser Classicから始めて、必要に応じてClarity VxやRXに進めば失敗しません。


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