DTMを始めようと機材を調べていると、必ず出てくるのが「オーディオインターフェース」という存在。名前は聞いたことがあるけれど、何を選べばいいのかわからない——そんな方は多いはずです。
結論から言うと、オーディオインターフェースはDTMに必須の機材です。これがなければマイクをパソコンにつなぐことすらできません。にもかかわらず、DAWソフトやマイクばかりに気を取られて買い忘れてしまう初心者の方が本当に多いんです。
筆者自身、YAMAHA AG03(現行AG03MK2の前モデル)を約4年間使い続けていますが、不満を感じたことはほとんどありません。この経験も踏まえ、2026年現在おすすめできるオーディオインターフェース7機種を厳選しました。
選び方のポイントから用途別のおすすめ、実際のレビューまで徹底的に解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
そもそもオーディオインターフェースとは?なぜDTMに必要なのか
DTMを始めるにあたって「パソコンとDAWソフトがあればいいんじゃないの?」と思っている方も多いかもしれません。実はそれだけでは不十分です。ここではオーディオインターフェースの基本を解説します。
オーディオインターフェースの役割
オーディオインターフェースとは、マイクやギターなどのアナログ音声信号を、パソコンが処理できるデジタル信号に変換する機材です。逆に、パソコン内の音をスピーカーやヘッドホンに高音質で出力する役割も担います。
パソコンにもイヤホンジャックやマイク端子は付いていますが、それらはあくまで「最低限の音のやり取り」を想定したもの。DTMのように高音質な録音・再生が求められる場面では、専用のオーディオインターフェースが不可次です。
具体的には、オーディオインターフェースには以下のような機能があります。
- AD/DA変換:アナログ音声とデジタルデータの相互変換
- マイクプリアンプ:マイクの微弱な信号を適切なレベルまで増幅
- ファンタム電源(48V):コンデンサーマイクへの電源供給
- ヘッドホンアンㅗ:ヘッドホンを十分な音量で鳴らす
- 低レイテンシー再生:遅延の少ないモニタリング環境の実現
【重要】オーディオインターフェースがないとマイクは使えません
これはDTM初心者の方に最も伝えたいことです。
「良いマイクを買えばきれいに録音できる」と思って、コンデンサーマイクだけを購入してしまう方が少なくありません。しかし、コンデンサーマイクはオーディオインターフェースなしでは動作しません。
その理由は2つあります。
- 接続端子が違う:本格的なマイクはXLR端子で接続しますが、パソコンにはXLR端子がありません。オーディオインターフェースがXLR端子を備えており、パソコンとの橋渡しをしてくれます。
- ファンタム電源が必要:コンデンサーマイクは48Vのファンタム電源がなければ動作しません。この電源を供給できるのがオーディオインターフェースです。
ダイナミックマイクであればファンタム電源は不要ですが、それでもXLR接続とマイクプリアンプは必要です。つまり、どんなマイクを使うにしてもオーディオインターフェースはセットで購入すべき機材なのです。
DAWソフトやマイクの情報は調べても、オーディオインターフェースの存在を見落としてしまうケースは本当に多いので、これからDTMを始める方はぜひ忘れずにチェックしてください。
▶ 関連記事:【DTM初心者向け】おすすめマイクの選び方ガイド
オーディオインターフェースでできること
オーディオインターフェースを導入すると、DTMの可能性が一気に広がります。
- ボーカル録音:コンデンサーマイクを接続して、クリアな音質でボーカルを収録
- ギター・ベースの録音:Hi-Z(ハイインピーダンス)入力で、エレキ�.ターやベースを直接録音
- 高音質モニタリング:制作中の音をスタジオモニターやヘッドホンで正確に確認
- 低レイテンシー:パソコン内蔵サウンドでは難しい、遅延の少ないリアルタイム再生
- MIDI接続:機種によってはMIDIキーボードの接続にも対応
- ライブ配信:ループバック機能があれば、DTMと配信の兼用が可能
つまりオーディオインターフェースは、「パソコンを本格的な音楽制作マシンに変える中核機材」と言えます。
DTM用オーディオインターフェースの選び方【5つのポイント】
オーディオインターフェースは数多くの機種が販売されていますが、初心者の方が見るべきポイントは主に5つです。ここを押さえれば、自分に合った1台が見つかります。
① 入出力数|何を録音するかで決まる
最初に確認すべきは「入力の数」です。
- ボーカルだけ録りたい → 1入力で十分
- ボーカル+ギターを同時に録りたい → 2入力が必要
- バンドの一発録りをしたい → 4入力以上が必要
DTM初心者の方であれば、1〜2入力のモデルで十分です。ボーカルとギターを「同時に」録ることがなければ、1入力でも問題ありません。1つの入力で、ボーカルを録った後にギターを録る——という使い方ができます。
出力については、ほとんどの機種がステレオアウト(L/R)を備えているので、モニタースピーカーを接続できます。ヘッドホン出力も標準で搭載されています。
② 対応サンプリングレート・ビット深度
音質に直結するスペックが、サンプリングレートとビット深度です。
- サンプリングレート:音をどれだけ細かく記録するかの指標。CDは44.1kHz、ハイレゾは96kHz以上
- ビット深度:音の強弱(ダイナミックレンジ)をどれだけ正確に記録するかの指標。24bitが標準、近年は32bitも登場
現行のオーディオインターフェースであれば、24bit/192kHz対応が一般的なので、特に心配する必要はありません。実際のDTM制作では24bit/48kHzで作業するケースがほとんどです。
32bit対応モデル(SSL SSL2 MKIIなど)は、録音時のダイナミックレンジがさらに広くなるメリットがありますが、初心者のうちは24bitで十分すぎるスペックです。
③ 接続方式|USB-CかThunderboltか
パソコンとの接続方式は、主に以下の3種類です。
- USB-C(USB 2.0/3.0):現在の主流。ほぼすべてのパソコンで使える
- USB-A:旧世代の端子。変換アダプタで対応可能だが、新機種では減少傾向
- Thunderbolt:主にMac向け。より低レイテンシーだが高価格帯のモデルに多い
2026年現在、USB-C接続のモデルを選んでおけば間違いありません。今回紹介する7機種はすべてUSB-C対応です。
なお、USB-C端子を持つオーディオインターフェースでも、USB-A変換ケーブルが付属する機種が多いので、USB-A端子しかないパソコンでも問題なく使えます。
④ 付属DAW|これだけでDTMを始められる
多くのオーディオインターフェースには、DAW(音楽制作ソフト)の簡易版が無料で付属します。これは初心者にとって非常に大きなメリットです。
代表的な付属DAWは以下の通りです。
- Cubase AI:YAMAHA・Steinberg製品に付属。機能制限はあるが十分実用的
- Ableton Live Lite:Focusrite製品などに付属。ループベースの制作に強い
- Studio One Artist:PreSonus製品に付属。直感的な操作性が魅力
- Pro Tools:Focusrite製品に付属するケースあり。業界標準DAW
「どのDAWを使いたいか」からオーディオインターフェースを選ぶのも賢い方法です。たとえば、Cubaseを使いたいならYAMAHAかSteinbergの製品を選べば、別途DAWを購入する必要がなくなります。
⑤ 配信との兼用|ループバック機能の有無
DTMだけでなくライブ配信(YouTube、Twitch、ツイキャスなど)にも使いたい場合、ループバック機能があるかどうかを確認しましょう。
ループバック機能とは、パソコン内部の音(BGMやDAWの音)とマイク音声をミックスして、配信ソフトに送る機能です。この機能がないと、配信でBGMを流しながら喋る——といったことが難しくなります。
今回紹介する機種の中では、YAMAHA AG03MK2がループバック機能を標準搭載しており、配信との兼用に最も適しています。他の機種でもソフトウェア的に対応しているものがありますが、AG03MK2のようにハードウェア側で完結しているモデルは操作が簡単です。
【厳選】DTM用オーディオインターフェースおすすめ7選
ここからは、2026年現在おすすめできるDTM用オーディオインターフェースを7機種紹介します。価格帯・用途・特徴が異なるモデルを厳選しましたので、自分の目的に合った1台を見つけてください。
YAMAHA AG03MK2【配信もDTMもこれ1台・筆者愛用】★イチオシ
価格帯:約17,000〜19,000円
筆者が最もおすすめするオーディオインターフェースがこのYAMAHA AG03MK2です。筆者自身、前モデルのAG03を約4年使い続けており、その使い勝手の良さは身をもって実感しています(詳しいレビューは後述します)。
特徴・スペック:
- 入出力:1マイク入力 / 1ライン入力 / ステレオ出力
- ミキサー型のデザインで、物理フェーダーによる直感的な音量調整が可能
- ループバック機能を標準搭載。配信とDTMを1台で兼用できる
- リバーブやコンプレッサーなどのエフェクトを内蔵
- USB-C接続(USB-Aケーブルも付属)
- Cubase AIが付属し、すぐにDTMを始められる
- 24bit/192kHz対応
おすすめポイント:
AG03MK2の最大の魅力は「これ1台あれば何でもできる」という万能さです。ミキサー型なのでフェーダーで音量をサッと調整でき、ループバック機能があるので配信にもそのまま使えます。「DTMもやりたいし、ゲーム配信や雑談配信もやってみたい」という方には最適な選択肢です。
初心者の方にとっては、物理的なツマミやフェーダーで操作できるのが安心感につながるでしょう。ソフトウェア上であれこれ設定するよりも、手元で直感的にコントロールできるのは大きなメリットです。
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Steinberg IXO22【コスパ最強・Cubase AI付属】
価格帯:約13,000円
2024年に発売されたSteinberg URシリーズの後継モデルがこのIXO22です。Steinbergは、世界的DAWソフト「Cubase」の開発元でもあり、YAMAHA傘下のブランドです。
特徴・スペック:
- 入出力:2マイク入力 / ステレオ出力
- わずか約450gの軽量アルミボディ。持ち運びに最適
- USB-C接続
- Cubase AI付属
- 24bit/192kHz対応
- シンプルで洗練されたデザイン
おすすめポイント:
約13,000円という価格でありながら2入力を備え、Cubase AIが付属する——この組み合わせはコストパフォーマンスとして非常に優秀です。URシリーズで培われた技術が活かされており、音質面でも価格以上の実力があります。
特に「Cubaseを使いたい」と考えている方にとっては、DAWを別途購入せずに始められるため、トータルコストが大幅に抑えられます。450gという臽さも㉹筆もので、外出先で録音したい方にもおすすめです。
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Focusrite Scarlett Solo 4th Gen【世界で最も売れているIF】
価格帯:約14,000〜16,000円
赤いボディが印象的なFocusrite Scarlettシリーズは、世界で最も売れているオーディオインターフェースです。その中でも最小モデルがこのScarlett Solo(第4世代)。
特徴・スペック:
- 入出力:1マイク入力 / 1インストゥルメント入力 / ステレオ出力
- Air機能(2モード):ビンテージマイクプリアンプの特性をモデリングし、高域に煌びやかさを加える
- Auto Gain:ボタン1つで最適な入力レベルを自動設定
- Clip Safe:クリッピング(音割れ)を防止する機能
- USB-C接続
- Ableton Live Lite、Pro Tools付属
- 24bit/192kHz対応
おすすめポイント:
世界中のクリエイターに支持されている理由は、バランスの良さにあります。音質・機能・価格のどれをとっても高水準で、「迷ったらこれ」と言える安定感があります。
特にAuto Gain機能は初心者にとって心強い味方です。マイクに向かって声を出すだけで、最適な入力レベルを自動で設定してくれるため、ゲイン調整の知識がなくてもきれいに録音できます。Clip Safeも音割れ防止に役立つので、録り直しの手間が減ります。
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PreSonus AudioBox GO【1万円以下で始められる】
価格帯:約8,000〜10,000円
「とにかく安くDTMを始めたい!」という方に最適なのが、PreSonus AudioBox GOです。1万円を切る価格帯でありながら、DTMに必要な機能をしっかり備えています。
特徴・スペック:
- 入出力:1マイク入力 / 1インストゥルメント入力 / ステレオ出力
- 超コンパクトなボディ。手のひらサイズ
- USB-C接続(バスパワー駆動)
- Studio One Artist付属
- 24bit/96kHz対応
おすすめポイント:
最大の魅力は何といっても価格です。オーディオインターフェース本体が1万円以下で手に入り、さらにStudio One Artistという有料DAWが付属します。Studio Oneは直感的な操作性で初心者にも人気のDAWなので、これだけで本格的なDTMを始められます。
「DTMに興味はあるけれど、いきなり何万円も出すのは怖い」——そんな方の最初の1台として最適です。スペックは上位機種に譲りますが、ボーカルやギターの録音は問題なくこなせます。
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Focusrite Scarlett 2i2 4th Gen【2入力の定番】
価格帯:約22,000〜25,000円
Scarlett Soloの上位モデルで、2つのマイク入力を備えたのがScarlett 2i2です。「ボーカルとアコースティック�.ターを同時に録音したい」「2人同時に録音したい」といった場合に対応できます。
特徴・スペック:
- 入出力:2マイク入力 / ステレオ出力
- Air機能(2モード)搭載
- Auto Gain、Clip Safe搭載
- ゲイン・ハロー(入力レベルを視覚的に確認できるLEDリング)
- USB-C接続
- Ableton Live Lite、Pro Tools付属
- 24bit/192kHz対応
おすすめポイント:
Scarlett Soloの良さをそのまま引き継ぎつつ、2入力に拡張したモデルです。弾き語りのシンガーソングライターや、友人とのコラボ録音を考えている方にはこちらが最適です。
ゲイン・ハローは入力端子の周囲が色で光る仕組みで、緑なら適正レベル、赤なら音量が大きすぎることが一目でわかります。この視覚的なフィードバックは、ゲイン調整に慣れていない方にとって非常にわかりやすいです。
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SSL SSL2 MKII【プロスタジオの音を自宅で】
価格帯:約32,000円
SSL(Solid State Logic)は、世界中のプロフェッショナルスタジオに導入されているコンソール(大型ミキサー)のメーカーです。そのSSLが手がけるコンパクトオーディオインターフェースがSSL2 MKIIです。
特徴・スペック:
- 入出力:2マイク入力 / ステレオ出力
- 4Kスイッチ:SSLコンソールの伝統的なサウンドキャラクターを付加できる
- 32bit/192kHz対応(32bit整数録音)
- SSL Nativeプラグインバンドル付属
- USB-C接続
- 頑丈なメタルボディ
おすすめポイント:
「とにかく音質にこだわりたい」という方はSSL SSL2 MKIIを検討してください。マイクプリアンプの品質はこの価格帯ではトップクラスで、クリアかつ立体感のあるサウンドが特徴です。
4Kスイッチをオンにすると、SSLの大型コンソールで録音したような、高域にきらめきと存在感が加わります。このスイッチ1つで音のキャラクターをガラッと変えられるのは、使っていて楽しいポイントです。
さらに32bit整数録音に対応しているため、録音時のダイナミックレンジが非常に広く、ゲイン設定をシビアに追い込まなくても高品質な録音が可能です。付属のSSL Nativeプラグインもプロキオリティで、ミックスの即戦力になります。
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Universal Audio Volt 276【ビンテージコンプ内蔵】
価格帯:約35,000〜40,000円
Universal Audio(UA)は、ビンテージ機材のモデリングで名高いオーディオブランドです。Volt 276は、伝説的なコンプレッザー「1176」のキャラクターをハードウェアで内蔵した個性的なモデルです。
特徴・スペック:
- 入出力:2マイク入力 / ステレオ出力
- ビンテージコンプレッザーモード(76スタイル):録音時にアナログコンプレッションをかけられる
- ビンテージマイクプリアンプモード:真空管プリアンプのような温かみを付加
- UADプラグインバンドル付属
- USB-C接続
- 24bit/192kHz対応
おすすめポイント:
Volt 276の最大の特徴は、録音段階でハードウェアコンプレッサーをかけられることです。1176スタイルのコンプレッションは、ボーカルやギターに適度なまとまりとパンチを与え、「録った段階でいい音」を実現します。
ボーカル録音が多い方には特におすすめです。DAW上でコンプレッサープラグインを後からかけることもできますが、ハードウェアで録音時にかけるコンプレッションには独特の自然さがあります。
付属のUADプラグインも高品質で、ミックスの段階でもUAならではのサウンドを活用できます。価格は上がりますが、「録り音」にこだわりたい中級者以上の方には満足度の高い1台です。
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【比較表】7機種スペック一訧
ここまで紹介した7機種を、一覧表で比較してみましょう。
| 機種名 | 価格帯 | マイク入力数 | 接続 | 付属DAW | ループバック | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| YAMAHA AG03MK2 ★ | 約17,000〜19,000円 | 1 | USB-C | Cubase AI | ◎(標準搭載) | 配信兼用、ミキサー型 |
| Steinberg IXO22 | 約13,000円 | 2 | USB-C | Cubase AI | △ | 軽量850g、コスパ◎ |
| Focusrite Scarlett Solo | 約14,000〜16,000円 | 1 | USB-C | Ableton Live Lite / Pro Tools | △ | Auto Gain、Air機能 |
| PreSonus AudioBox GO | 約8,000〜10,000円 | 1 | USB-C | Studio One Artist | △ | 最安価格帯 |
| Focusrite Scarlett 2i2 | 約22,000〜25,000円 | 2 | USB-C | Ableton Live Lite / Pro Tools | △ | 2入力定番、ゲイン・ハロー |
| SSL SSL2 MKII | 約32,000円 | 2 | USB-C | SSL Nativeプラグイン | △ | 32bit対応、4Kスイッチ |
| UA Volt 276 | 約35,000〜40,000円 | 2 | USB-C | UADプラグイン | △ | ビンテージコンプ内蔵 |
※ループバックの「△」は、ソフトウェア経由で対応可能またはOSの機能を利用して実現可能なモデルです。YAMAHA AG03MK2のみハードウェアで標準対応しています。
【用途別】こんな人にはこのインターフェース
「結局、自分にはどれが合っているの?」という方のために、用途別のおすすめをまとめました。
配信もDTMもやりたい → YAMAHA AG03MK2
ライブ配信とDTMの両方をやりたいなら、YAMAHA AG03MK2が最適解です。ループバック機能がハードウェアレベルで搭載されているため、面倒な設定なしに配信でBGMやDAWの音を流せます。
ミキサー型のデザインなので、配信中に「マイクの音量を少し上げたい」「BGMを少し下げたい」といった調整もフェーダー操作で瞬時に対応できます。DTM作業時にはCubase AIで楽曲制作を行い、配信時にはそのまま配信ソフトと接続する——という使い分けがシームレスです。
とにかく安く始めたい → PreSonus AudioBox GO
予算を最小限に抑えたい方はPreSonus AudioBox GOを選びましょう。本体価格が1万円を切るうえに、Studio One Artistという実用的なDAWが付属します。
「DTMがどんなものか試してみたい」「続くかわからないから最初は安いもので」という方にはぴったりです。もしDTMにハマって上位機種が欲しくなったら、そのときにステップアップすればOKです。
音質にこだわりたい → SSL SSL2 MKII
録音品質を最優先に考えるならSSL SSL2 MKIIがおすすめです。プロスタジオで使われるSSLブランドのマイクプリアンプと、32bit録音によるダイナミックレンジの広さは、この価格帯では他にない魅力です。
4Kスイッチで音に華やかさを加えたり、ストレートなクリーンサウンドで録ったり——録音段階で音作りの選択肢が広がります。「いい音で録りたい」というこだわりが少しでもある方は、投資する価値のある1台です。
Cubaseを使いたい → Steinberg IXO22
DAWソフトとしてCubaseを使いたいと決めている方にはSteinberg IXO22が最もコストパフォーマンスに優れています。CubaseのメーカーであるSteinberg自身が開発しているため、Cubaseとの相性は抜群です。
約13,000円でCubase AI(通常単体では購入できない)が付属するのは大きなアドバンテージ。Cubase AIで物足りなくなったら、優待価格で上位版にアップグレードできるのもポイントです。
▶ 関連記事:【完全ガイド】自宅でDTMを始めるための宅録環境構築術
YAMAHA AG03を4年使ったリアルレビュー
ここからは筆者の実体験をお話しします。筆者はYAMAHA AG03(現行AG03MK2の前モデル)を約4年間使い続けてきました。その率直な感想をお伝えします。
4年間使って感じたメリット
一言でいうと「本当に良い」。これに尽きます。
約4年間、ほぼ毎日のように使ってきましたが、不満を感じたことがほとんどありません。具体的に良いと感じたポイントを挙げます。
- とにかく安定している:4年間で故障やトラブルはゼロ。電源を入れればすぐに認識される安心感は、地味ですが何より大切です。
- マイクとの接続が本当に簡単:XLRケーブルを挿して、ファンタム電源スイッチをオンにするだけ。初めて使ったときも迷うことがありませんでした。
- ミキサー型の操作性が直感的:フェーダーを上下するだけで音量を調整できるのが便利。パソコンの画面を見なくても手元で操作が完結します。
- 配信にもそのまま使える:ループバック機能のおかげで、DTM作業と配信の切り替えがスムーズ。機材を買い替える必要がありませんでした。
- コストパフォーマンスが高い:約17,000円前後で4年間使い続けられているので、1年あたり約4,000円。月額に換算すれば350円程度です。
正直なデメリット
良い点ばかり挙げても参考にならないので、正直に感じたデメリットも共有します。
- マイク入力が1つだけ:ボーカルとアコースティックギターを同時に録音したい場合は対応できません。ただし、別々に録音すれば問題ないので、筆者の用途では困りませんでした。
- サイズがやや大きい:ミキサー型なので、一般的なオーディオインターフェースと比べると設置面積を取ります。デスクが狭い方は注意が必要です。
- 見た目がプロ機材っぽくない:これは好みの問題ですが、Focusrite ScarlettやSSL SSL2のような「いかにもオーディオ機材」という佇まいではありません。配信者向けのカジュアルなデザインです。
とはいえ、これらのデメリットは使い方次第で気にならない程度のものです。筆者にとっては、総合的に見て「買ってよかった」と心から思える機材です。
AG03MK2への買い替えは必要?
現行モデルのAG03MK2では、USB-C対応、音質の向上、内蔵エフェクトの強化などのアップデートがされています。
正直なところ、旧AG03がまだ正常に動作しているなら、慌てて買い替える必要はないと感じています。基本的な設計思想や使い勝手は同じですし、旧モデルでも十分な性能があります。
ただし、これからAG03シリーズを新しく購入するなら、当然ながらAG03MK2を選びましょう。USB-C対応だけでも、今後のパソコン環境を考えると大きなメリットです。
オーディオインターフェースでよくある質問(FAQ)
最後に、オーディオインターフェースに関してよくある質問にお答えします。
DAWが付属していれば別途購入は不要?
基本的にはそのとおりです。付属DAWの多くは機能制限版ですが、DTM初心者〜中級者の制作には十分対応できます。
たとえばCubase AIはトラック数に制限があるものの、ボーカル録音やミックスダウンは問題なくこなせます。Studio One Artistも同様です。「最初から有料版が必要」ということはほとんどないので、まずは付属DAWで始めてみて、物足りなくなったらアップグレードを検討しましょう。
USB-AとUSB-C、どちらを選ぶべき?
2026年現在、USB-C対応のモデルを選ぶことをおすすめします。
最近のパソコンはUSB-C端子が主流になっており、今後もこの流れは続きます。USB-Cモデルには多くの場合USB-A変換ケーブルやアダプタが付属しているので、現時点でUSB-A端子しかないパソコンでも使えます。
逆に、USB-A専用のモデルを買ってしまうと、将来パソコンを買い替えたときに変換アダプタが必要になる可能性があります。
オーディオインターフェースなしでDTMはできる?
「打ち込みだけ」ならできます。「録音」するならできません。
MIDIキーボードで打ち込んだデータをソフトウェア音源で鳴らすだけであれば、オーディオインターフェースがなくてもDTMは可能です。ただし、パソコン内蔵のサウンドではレイテンシー(遅延)が大きくなりやすく、快適な制作環境とは言えません。
また、ボーカルやギターを録音する場合は、前述のとおりオーディオインターフェースが必須です。打ち込み中心のDTMであっても、将来的に録音の可能性があるなら最初から導入しておくことをおすすめします。
▶ 関連記事:DTMにおすすめのモニターヘッドホン|制作用ヘッドホンの選び方
配信用とDTM用は分けるべき?
分ける必要はありません。1台で兼用できます。
特にYAMAHA AG03MK2のようにループバック機能を備えたモデルであれば、DTM作業時も配信時もまったく同じ機材で対応できます。別々に購入するのはコスト的にも設置スペース的にも無駄になるので、兼用できるモデルを選ぶのが賢明です。
ただし、「配信中にDTM作業を見せたい」など同時使用する場面では、ルーティング(音の流れ)の設定を理解しておく必要があります。これもAG03MK2ならフェーダー操作で直感的に管理できるので、それほど難しくはありません。
まとめ|迷ったらYAMAHA AG03MK2かFocusrite Scarlett Solo
ここまでDTM用オーディオインターフェースの選び方とおすすめ7機種を紹介してきました。最後に、改めてポイントを整理します。
選び方のおさらい:
- 入出力数は録音対象で決める(ボーカルだけなら1入力でOK)
- サンプリングレート・ビット深度は現行モデルなら気にしなくてOK
- 接続方式はUSB-Cを選ぶ
- 使いたいDAWに合わせて選ぶと、トータルコストが下がる
- 配信にも使うなら、ループバック機能をチェック
迷ったらこの2択:
- 配信もやるなら → YAMAHA AG03MK2(筆者が4年使って太鼓判を押せる安定感)
- DTM特化なら → Focusrite Scarlett Solo 4th Gen(世界中で支持される安定の音質と機能)
そして繰り返しになりますが、オーディオインターフェースはDTMに必須の機材です。マイクDAWソフトを揃えても、オーディオインターフェースがなければ録音はできません。「買い忘れた!」とならないよう、DTMの機材を揃える際は最初にオーディオインターフェースをリストに入れておきましょう。
この記事が、あなたのDTMライフの第一歩を後押してきれば幸いです。
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